チャック・ノリス主演『デルタ・フォース』―1980年代を代表する傑作アクション映画の魅力と背景

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「デルタフォース」とチャック・ノリス:1986年の傑作アクション映画

映画の基本情報と製作背景

『デルタ・フォース』は1986年に公開されたアクション映画で、チャック・ノリスが主演を務めた代表作です。本作は、キャノン・グループの総帥であるメナヘム・ゴーランが製作・監督・脚本を手がけ、ヨーラム・グローバスが製作に参加しました。脚本はジェームズ・ブルーナーも担当しています。

1980年代のハリウッドを席巻したキャノン・フィルムズは、チャック・ノリスやチャールズ・ブロンソンといった俳優を起用したアクション映画を筆頭に、ホラーからミュージカル、コメディまで幅広いジャンルのB級娯楽映画を大量生産していました。特に若年層の映画ファンから熱狂的に支持されていた独立系映画会社であり、『デルタ・フォース』はそうした時代背景の中で生み出された作品です。

ストーリーの概要

物語は1980年の中東イラクを舞台に展開します。地中海上空で米国の旅客機がハイジャックされ、144人の乗客が人質となるという危機的状況が発生します。犯人たちは機をベイルートに不時着させ、さらに乗客を拉致して逃亡を図ります。

この事件の報告を受けたアメリカ政府は、直ちに特命コマンド部隊であるデルタ・フォースを派遣することを決定します。ハイジャックされた707型機に残された人質たちと、ゲリラ本部へと連れ去られた人質の救出が、デルタ・フォースの任務となるのです。

物語の終盤では、イスラエルを基地としたデルタ・フォースが海からゲリラ本部に侵入し、激しい応戦の末に人質たちを救い出します。ユダヤ人人質を連れて逃亡を続けるテロリストたちも、マッコイ少佐の執拗な追撃によって全滅させられるという劇的なクライマックスを迎えます。

チャック・ノリスの役柄と演技

チャック・ノリスは本作でスコット・マッコイ少佐という特殊部隊の隊員を演じています。マッコイは、逃げ遅れた仲間を命がけで救うなど、強い使命感と行動力を備えた兵士として描かれています。

しかし物語の中盤では、明らかに無茶な作戦を強行させた軍上層部や政治家に嫌気がさし、上司のアレクサンダー大佐に辞意を伝えるという葛藤の場面も用意されています。このように、単なるアクションヒーローではなく、人間的な悩みや葛藤を抱えたキャラクターとして描かれることで、映画に深みが加わっています。

ノリスの演技は、当時の映画評論家からも高く評価されました。ニューヨーク・ポストの評論家レックス・リードは、「チャック・ノリスは悪を地獄に送り、大衆が望む物をすべて与えてくれる。『デルタ・フォース』は、スーパーマンがいなくなった後をうめてくれる、見事なスリラーだ」とコメントしており、本作がノリスの最強傑作として認識されていたことがうかがえます。

キャストと製作スタッフ

本作には、チャック・ノリスの他にも豪華な俳優陣が参加しています。リー・マーヴィンはデルタ・フォースの隊長アレクサンダー大佐を演じており、本作が彼の遺作となりました。また、マーティン・バルサムもベン・カプラン役で出演し、渋いスターたちが脇を固めることで、映画全体の質感を高めています。

撮影はデイヴィッド・ガーフィンケルが担当し、音楽はアラン・シルヴェストリが手がけました。これらのスタッフの協力により、大規模なアクション映画として完成度の高い作品が実現したのです。

実在の事件との関連性

『デルタ・フォース』の興味深い点は、実際に起きたハイジャック事件などをモチーフにしながらも、完全なフィクションとしてのクライマックスを用意していることです。終盤のデルタ・フォースによるテロ組織への総攻撃は、実際には起こらなかった出来事です。

これは脚本の執筆中に実際の事件が解決しなかったという事情もありますが、より根本的には、本作がデルタ・フォースの活躍を描くことを企画のベースとしていたためです。アクション・エンターテインメントとしては、正義が悪を滅ぼしてメデタシメデタシというクライマックスが相応しいという製作陣の判断が反映されています。

このように、現実の事件を題材としながらも、娯楽映画としての面白さを優先させるバランス感覚が、本作の成功の一因となっているのです。

背景にある社会的テーマ

映画の背景には、今なお続くユダヤとアラブの対立という複雑な中東問題が見え隠れしています。1980年代という時代背景の中で、こうした国際紛争をテーマにしたアクション映画を製作することは、単なる娯楽作品ではなく、時代の空気を反映した作品としての意味を持っていました。

パレスチナ問題も物語の中に組み込まれており、単純な勧善懲悪ではなく、複雑な国際政治状況の中でのアクションが展開されます。このような社会的背景を持つことで、『デルタ・フォース』は1980年代の大型ミリタリー・アクション映画として、より説得力のある作品となっているのです。

続編の製作と映画シリーズの展開

『デルタ・フォース』の成功を受けて、後にチャック・ノリス主演の続編が製作されました。『デルタ・フォース2』は麻薬戦争を主題とし、『デルタ・フォース3』はキャストを一新しながらも、再びアラブ系テロリストを主題として制作されています。

このように複数の続編が製作されたことは、初作『デルタ・フォース』が商業的にも批評的にも成功を収めたことを示しています。シリーズを通じて、デルタ・フォースという特殊部隊の活躍が、様々な国際的脅威に対抗する形で描かれていったのです。

映画技術と映像表現

本作は1986年という時代の映像技術を駆使した、スペクタクル・アクション映画として制作されました。海からのゲリラ本部への侵入シーンや、激しい銃撃戦のシーンなど、当時としては大規模なアクション撮影が行われています。

撮影監督デイヴィッド・ガーフィンケルの手による映像は、中東の風景を背景にしながらも、アクション映画としての迫力を十分に表現しています。また、アラン・シルヴェストリの音楽は、映画全体の緊張感を高め、アクションシーンの効果を最大限に引き出しています。

日本での放映と吹替版

日本では、TBS「ザ・ロードショー」で1988年1月26日に放送されました。この際、名声優の小川真司がチャック・ノリス役を、納谷悟朗がリー・マーヴィン役を担当し、日本語吹替版が制作されました。

後年、地上波放送時にカットされた箇所の追加録音が敢行され、完全版吹替え版(吹替完声版)が完成しています。このように、日本でも本作は重要な作品として扱われ、複数の形式で視聴できる環境が整備されてきたのです。

映画文化における位置づけ

『デルタ・フォース』は、1980年代のアクション映画の典型的な作品として、映画史上重要な位置を占めています。キャノン・フィルムズという独立系映画会社が製作した本作は、B級娯楽映画の枠を超えて、多くの映画ファンに愛され続けています。

チャック・ノリスの代表作として今なお認識されており、デルタ・フォースという映画といえば、本作を思い浮かべる人は少なくありません。実在の特殊部隊の活動をモチーフにしながらも、エンターテインメント性を優先させたバランス感覚が、時代を超えて多くの視聴者に支持されている理由なのです。

まとめ

『デルタ・フォース』は、1986年にチャック・ノリスの主演で公開されたアクション映画の傑作です。メナヘム・ゴーラン監督による本作は、実際のハイジャック事件をモチーフにしながらも、完全なフィクションとしてのクライマックスを用意することで、娯楽映画としての完成度を高めています。

リー・マーヴィンやマーティン・バルサムといった豪華な俳優陣、デイヴィッド・ガーフィンケルの映像、アラン・シルヴェストリの音楽など、製作スタッフの協力により、1980年代を代表する大型ミリタリー・アクション映画として完成しました。

中東問題やユダヤとアラブの対立といった社会的背景を持ちながらも、正義が悪を滅ぼすというクライマックスを描くことで、時代の空気を反映した作品となっています。続編の製作や日本での放映など、長年にわたって多くの視聴者に支持され続けている本作は、アクション映画の歴史において重要な作品として位置づけられています。

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