概要
Sensor Towerが発表した「2024年東南アジアのモバイルゲーム市場インサイト」レポートによると、2024年上半期の東南アジアにおけるモバイルゲームダウンロード数は前期から3.4%増加し、42億に達しています。また市場別では、インドネシアのダウンロード数が東南アジア全体の41%以上を占めており、東南アジアモバイルゲームの成長を牽引しています。
一方でアプリ内課金収益は前期比3.0%減の11億6,000万ドルと微減していますが、人気タイトルの好調なパフォーマンスなどから、ジャンル別では戦略ゲームやスポーツゲームの収益が好調に推移しています。
特に人気タイトルでは、『Garena Free Fire』や『モバイル・レジェンド: Bang Bang』といった既存のヒットタイトルに加えて、『ピザレディー』などの新規タイトルも東南アジアでしっかりと成長しており、同地域の市場動向を詳しく分析したこのレポートは、事業展開や最適な収益化戦略を検討するために有益な情報を提供しています。
2024年上半期東南アジアのモバイルゲームダウンロード数は42億まで回復
2024年上半期の東南アジアにおけるモバイルゲームダウンロード数は前期から3.4%増加し、42億に達しました。ダウンロードの91%はGoogle Playから行われています。
一方、東南アジアにおけるモバイルゲームアプリ内課金収益は前期比3.0%減の11億6,000万ドルまで減少しており、2020年上半期の水準まで後退しています。Google Playからの収益の割合は57%となっています。
モバイルシミュレーションゲームダウンロード数が前期比11%増、収益ではモバイルスポーツゲームが39%の大幅増
東南アジアで最もダウンロード数が多いジャンルはシミュレーションで、特に『ピザレディー』や『Ojol The Game』などが好調な伸びを示しました。
収益面では、ストラテジーやRPGが底堅い支持を得る一方で、『eFootball(TM) 2024』や『EA SPORTS FC(TM) MOBILE』などのスポーツゲームが東南アジアで前期比39%の大幅増収を記録しています。
東南アジアにおいて、インドネシアはモバイルゲームダウンロード数最多
東南アジアにおけるモバイルゲームダウンロード数の41%以上がインドネシアで行われています。インドネシアは前期から10%ダウンロード数を増加させており、東南アジアのモバイルゲーム市場を牽引しています。
東南アジアにおけるモバイルゲームダウンロード数ランキングでは、『Garena Free Fire』がトップをキープ
『Garena Free Fire』は各種イベントの実施によりインドネシアでダウンロード数が前期比110%増と大幅に伸び、東南アジア全体でも前期から54%増加してランキング1位を維持しました。
『モバイル・レジェンド: Bang Bang』も45%増と好調で2位、新作の『ピザレディー』は約6倍増となり8位にランクインしています。一方Tencent新作の『Honor of Kings』も東南アジア展開後すぐにダウンロードランキングでトップに立つなど、新作タイトルの台頭も目立っています。
東南アジアにおけるモバイルゲーム収益ランキングで、『モバイル・レジェンド: Bang Bang』がトップをキープ
収益ランキングでは『モバイル・レジェンド: Bang Bang』が前期比6%増でトップを維持し、『eFootball(TM) 2024』が90%増の2位に浮上するなど、スポーツゲームが好調な成績を収めています。
新作の『キノコ伝説:勇者と魔法のランプ』は東南アジア展開直後からタイとベトナムで高いシェアを獲得するなど、注目を集めています。
編集部のまとめ
Sensor Tower:東南アジアのモバイルゲーム市場インサイト2024年レポートについてまとめました
今回のSensor Towerによる「2024年東南アジアのモバイルゲーム市場インサイト」レポートは、東南アジアのモバイルゲーム市場の最新動向を詳細に分析したものです。上半期のダウンロード数とアプリ内課金収益の推移、ジャンル別の動向、人気タイトルの分析など、市場理解に欠かせない重要なデータが網羅されています。
特に東南アジアの中核市場であるインドネシアの活況が目立つほか、新作タイトルの台頭や人気ゲームの好調な推移など、今後の市場の行方を占う上で興味深い内容となっています。モバイルゲームビジネスを展開する企業にとって、このようなマーケットデータは不可欠な情報源といえるでしょう。
参照元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000076.000100064.html